FAQ(製缶・溶接・切削)
【溶接品質(美観・強度)】について
ステンレス鋼の裏波溶接におけるバックシールドの必要性とは?
被覆アーク溶接棒を使用してステンレス鋼を溶接する場合は、スラグがビード表面を覆い酸化を防止するのでバックシールドの必要性はないが、ソリッドワイヤを用いて溶接し、裏波を出す場合にバックシールドが必要になる。
ルートパスをTig溶接する場合は、初層における良好な裏波ビードの形成を行い、溶接金属の酸化防止を目的として、アルゴン等の不活性ガスによるバックシールドを行わなければならない。
バックシールドが不十分であると溶け込みが不安定となりビードが揃わず、裏波ビード面が酸化される。過剰酸化すると裏波ビード形状が悪化して凹凸が激しくなる。これにより、X線検査にて不合格となってしまう。その結果、溶接部の強度や耐食性に悪影響を及ぼすことになる。