製作実績
熱交換器
熱交換器
中世ヨーロッパで発明された蒸留酒の製造法には、アルコール蒸気を冷却する凝縮器が用いられており、これが熱交換器の始まりである。
19世紀後半にアメリカで台頭した石油産業は、原油から、主に灯油を得ることから始まった。当時の蒸留法はきわめて簡単で、蒸留釜に原油を密閉し、加熱して蒸発させ、冷却管を通して灯油を留出させたものである。この冷却が、石油精製における熱交換器の原形であり、その後、精製プロセスの発達に伴って現在のシェル・アンド・チューブ形など、いろいろな形式の熱交換器が実用化されるようになった。
現在では、石油精製、石油化学及び一般の化学装置には、非常に多くの熱交換器が用いられている。
熱交換器は加熱炉のように、自ら熱を発生する機能は持ってないが、プロセスの中での熱のやり取りに欠くことのできない機器である。
その用途に応じて、色々な形式が用いられているが、最も多用されているのは多管式いわゆるシェル・アンド・チューブ形である。
|熱交換器の種類と構造
石油精製、石油化学プロセス及び一般の化学プロセスは、必ず熱を与えること、その熱を受けること、即ち加熱と冷却という熱の授受(熱交換)を必要としている。この熱交換の役目をするのが熱交換器である。用途は流体の加熱、蒸発、冷却、凝縮と広範囲に及び、容量、圧力、温度などのプロセス条件に応じて、様々な形式・構造がある。